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エアコンの歴史とヒミツ

参考:一般社団法人日本冷凍空調工業会 ウェブサイト / 一般社団法人 家庭電気文化会 ウェブサイト

エアコンの歴史

暑い日でも部屋の中をあっという間ににすずしくしてくれるエアコン。すごく便利な家電だけど、いつごろ発明されたんだろう?
大昔は、自然の雪や氷を使って空気を冷やすしかなかったんだ。1900年を過ぎたころに、電気の力で室温を調整する、現在の形につながる空調機が発明されたんだ。

古代 自然の力を利用して空気を冷やしていた

自然の氷や雪、水を利用し、空気を冷やした記録が残っています。
日本でも、日本書紀に自然の氷を使用したという記録が残っています。

18~20世紀初頭 人工的に空気を冷やす方法の研究が進む

1911年 空調設計の基礎(きそ)が作られる

空調の父とよばれているウィリス・キャリアが発表した「湿(しめ)り空気線図」により空調設計の基礎(きそ)が作り上げられました。

1930年 世界初の家庭用空気調整機開発

アメリカのGE社が初の家庭用の空気調整機を開発しました。この時使われた冷媒(れいばい)(熱を運ぶための物質)は、二酸化硫黄(にさんかいおう)という毒性のある物質でした。

1930年 フロンガスの発明

効率や経済性(けいざいせい)が良く、毒性も無い冷媒(れいばい)が発明され、空気を冷やす技術が大きく発展(はってん)しました。

1935年ごろ 国内で商業施設(しせつ)への冷房(れいぼう)設置が始まる

最初は空気調整機と呼ばれていました。

1952年 空気調整機、国内初の本格的な量産・販売(はんばい)が開始される

複雑な設計が不要で、ボタン一つでの運転を可能としたパッケージ型の空気調整機が登場しました。

日本初のパッケージ型エアコン

日本初のパッケージ型エアコン
出典:ダイキン工業株式会社

1953年 日本初のウインドウ形ルームクーラーが開発・発売される

窓枠(まどわく)にはめ()んだり、(かべ)(あな)を開けて設置する一体型のクーラーが国内で初めて生産されました。

国産初の1馬力のルームクーラー

ウインドウ形ルームクーラー
出典:東芝ライフスタイル株式会社

1961年  冷房(れいぼう)暖房(だんぼう)もできるヒートポンプ式の登場

冷房(れいぼう)専用(せんよう)型の冷媒(れいばい)ガスの流れを()()え、冷房(れいぼう)だけでなく暖房(だんぼう)もできる機構を()()んだ機種(ヒートポンプ式)が発売されました。

日本初のヒートポンプ式ルームエアコン

ヒートポンプ式ルームエアコン
出典:日立グローバルライフソリューションズ株式会社

1961年 世界初、家庭用のスプリット形エアコン発売

現在では世界のルームエアコンの主流となっているスプリット形(セパレート形)ルームエアコンが、家庭用として世界で初めて開発・発売されました。

家庭用のスプリット形エアコン

家庭用の
スプリット形エアコン
出典:東芝ライフスタイル株式会社


1968年 世界初、ラインフローファン搭載(とうさい)ルームエアコン登場

現在でも使われているラインフローファン(クロスフローファン)という送風機の形状が世界で初めて使われました。
室内機が小さく、薄くできるようになり、壁掛(かべか)け式が可能になりました。

ラインフローファン採用のエアコン

ラインフローファン(クロスフローファン)と 壁掛(かべか)け式
出典:三菱電機株式会社

1971年 ウインド型クーラー、(まど)(かべ)簡易(かんい)取付けできるカセットタイプのクーラーの発売

「コの字」デザインのクーラーは建物にキズをつけずに簡単(かんたん)に取り外しができたので、冬は物置にしまって、夏に取り付けるご家庭もありました。

「コの字」デザイン カセットタイプのクーラー

「コの字」デザイン カセットタイプのクーラー
出典:株式会社富士通ゼネラル

1976年 冷気下()き出し方式エアコンの登場

これまでの前に風を()き出す方式から、現在のエアコンの主流になる下に風を()き出す方式が登場し、効率よく空調を行えるようになりました。

冷気下吹き出し方式スプリット型エアコン

「冷気下()き出し方式」スプリット型エアコン
出典:株式会社富士通ゼネラル

1982年 世界初の家庭用インバータ・エアコン

低速から高速まで広範囲(こうはんい)な回転速度で運転できるACインバーター駆動(くどう)シングルロータリーコンプレッサーが家庭用エアコンに搭載(とうさい)されました。

インバータ駆動方式エアコン

インバータ駆動(くどう)方式エアコン
出典:東芝ライフスタイル株式会社

1998年 地球環境(かんきょう)配慮(はいりょ)したR410A冷媒(れいばい)搭載(とうさい)エアコンが登場

オゾン(そう)破壊(はかい)しない、新しい冷媒(れいばい)が採用されたエアコンが発売されました。

R410A冷媒搭載エアコン

R410A冷媒(れいばい)搭載(とうさい)エアコン
出典:パナソニック株式会社

近年 エアコンの快適性・省エネ性はどんどん向上

空気清浄(せいじょう)機能や、除湿(じょしつ)加湿(かしつ)機能、センサーを利用し、AIで制御(せいぎょ) を行うなど、いろいろな機能を持ったエアコンが登場しています。

エアコンの技術トレンド

空気清浄機能・除菌機能

空気清浄(せいじょう)機能・除菌(じょきん)機能

加湿・快眠・換気・気流制御などの快適機能

加湿(かしつ)快眠(かいみん)換気(かんき)・気流制御(せいぎょ)などの快適機能

内部を自動でクリーニング

内部を自動でクリーニング

高性能センサーやAI(人工知能)を搭載

高性能センサーやAI(人工知能)を搭載(とうさい)

カメラや人感センサーにより気流をコントロール

カメラや人感センサーにより気流をコントロール

IoTを利用した操作性向上機能

IoTを利用した操作性(そうさせい)向上機能

引用:一般社団法人 日本冷凍空調工業会 ウェブサイト 最新のエアコンならこんなことができます

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エアコンのヒミツ エアコンはなぜ冷える?

エアコンは、パイプの中を回っているガス(冷媒(れいばい))が、部屋(へや)の空気の熱((あたた)かさ)をうばって、外に運んですてることで、部屋(へや)をすずしくしています。この動きを逆にすると、部屋(へや)(あたた)かくすることができます。
冷媒(れいばい)部屋(へや)の中と外をグルグル回りながら熱を運ぶことで、部屋(へや)の空気が冷えたり、(あたた)まったりするのです。

エアコンのしくみ模式図

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