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冷蔵庫(れいぞうこ)の歴史とヒミツ

参考:一般社団法人日本冷凍空調工業会 ウェブサイト / 一般社団法人 家庭電気文化会 ウェブサイト

冷蔵庫(れいぞうこ)の歴史

冷蔵庫(れいぞうこ)のおかげで、暑い夏でも冷たい飲物やアイスクリームが食べられるけど、こんな便利なものはいつごろからあったんだろう。
大昔の人々も、食べ物を長持ちさせるために、洞窟(どうくつ)の中の氷を利用したり、地下に貯蔵庫(ちょぞうこ)を作ったりしたんだ。電気を使う冷蔵庫(れいぞうこ)は、1930年ころに登場したよ。

古代~近代 自然の氷や雪の利用

自然の氷や雪を利用してものを冷やした記録が、日本書紀や江戸時代の書物に残っています。
夏でも溶けないような工夫をして保存したり、長い距離を運んで利用する必要があったため、たいへん高価であったといわれています。

19世紀 人工的に氷を作る技術の研究が進み、冷凍機(れいとうき)が発明される

19世紀後半~20世紀前半 電気を使わずに、氷を入れて冷やす冷蔵庫(れいぞうこ)の登場

人口氷の普及(ふきゅう)にともなって、大きな氷を入れて使う冷蔵庫(れいぞうこ)が使用されました。

氷を入れて冷やす冷蔵庫(イメージ)

1930年 国産第一号の家庭用電気冷蔵庫(れいぞうこ)開発

アメリカの製品をモデルに研究開発されました。このころの冷蔵庫(れいぞうこ)は、非常に高価なこともあって、なかなか普及(ふきゅう)しませんでした。

国産第一号の家庭用電気冷蔵庫

国産第一号の家庭用電気冷蔵庫(れいぞうこ)
出典:東芝ライフスタイル株式会社

1952年 一般(いっぱん)家庭向けの小型冷蔵庫(れいぞうこ)が発売

内容量は94L。価格は80,000円前後で、当時のサラリーマンの給料の約10か月分に相当する高価なものでした。
電気冷蔵庫(れいぞうこ)は白黒テレビや洗濯機(せんたくき)とならび「三種の神器」とよばれ、爆発的(ばくはつてき)普及(ふきゅう)しました。

国産第一号の家庭用電気冷蔵庫

小形冷蔵庫(れいぞうこ)
出典:日立評論第34巻第4号
日立グローバルライフソリューションズ株式会社

1960年代 冷蔵庫(れいぞうこ)一般(いっぱん)家庭にグングン広まる

このころ起こった、日本経済(けいざい)の成長(高度経済(けいざい)成長期)と共に、冷蔵庫(れいぞうこ)一般(いっぱん)家庭への普及(ふきゅう)も進んでいきました。冷蔵庫(れいぞうこ)普及(ふきゅう)率は、60年代はじめには10%ほどでしたが、中ごろには約50%に達しました。
霜取(しもと)装置(そうち)冷凍室(れいとうしつ)などの機能がついたのもこのころです。60年代後半には、冷凍室(れいとうしつ)が独立した2ドアタイプが発売されています。

霜をカットしたモデル

(しも)をカットしたモデル
出典:東芝ライフスタイル株式会社

1970年代 ほぼ全家庭に冷蔵庫(れいぞうこ)が広まる

70年代中盤(ちゅうばん)ころまでには、ほぼすべての家庭に冷蔵庫(れいぞうこ)普及(ふきゅう)しました。大型化が進み、野菜室・肉魚専用(せんよう)室が分かれるなど食材別に庫内を分けるタイプが多く発売されました。
自動霜取(しもと)り機能搭載(とうさい)冷凍(れいとう)機能つきの2ドア式電気冷蔵庫(れいぞうこ)普及(ふきゅう)し3ドア式も登場しました。

野菜室付き3ドア冷凍冷蔵庫

野菜室付き3ドア冷凍冷蔵庫(れいとうれいぞうこ)
出典:シャープ株式会社

1980年代 冷蔵庫(れいぞうこ)の大型化、多機能化が進む

冷凍(れいとう)食品の解凍(かいとう)室や、(こお)らないギリギリの温度で食品を長持ちさせるチルド室、自動製氷機能など、あらたな機能をもった冷蔵庫(れいぞうこ)が発売されました。
また、80年代後半には、細やかな制御(せいぎょ)を可能とするインバーター制御(せいぎょ)が導入されました。

チルドルーム付4ドア冷蔵庫

チルドルーム付4ドア冷蔵庫(れいぞうこ)
出典:三菱電機株式会社

1990年代~現在 進化する省エネ技術と、充実(じゅうじつ)する便利な機能

10年前の冷蔵庫と最新冷蔵庫の機能比較表

要素 10年前の冷蔵庫(れいぞうこ) 最新冷蔵庫(れいぞうこ)
主流の容量 400Lクラス以上が主流に 500L以上が主流で600Lクラス以上も
鮮度保持 冷蔵(れいぞう) 冷風で乾燥(かんそう)した庫内 湿度(しつど)を保持する工夫(くふう)をしたタイプもあり
野菜室 ラップ包装(ほうそう)必要 ラップ包装(ほうそう)不要
高湿(こうしつ)保存(ほぞん)、栄養素アップのタイプも
エチレンガスを減らせる工夫(くふう)がある
冷凍(れいとう) 急冷機能 急冷機能だけでなく、様々な冷凍(れいとう)保存(ほぞん)機能
特定低温室 チルドが主流 チルドや氷温、パーシャルなど
様々な温度帯で生鮮(せいせん)食品の鮮度(せんど)長持
使い勝手 製氷 自動製氷機能がほぼ定着 自動製氷機能は標準装備(そうび)
(あら)える部品が多くなりより清潔に
ミネラルウォーター使用可能
独立製氷室も標準化
貯蔵(ちょぞう) 引き出し式の冷凍(れいとう)室が定着 引き出し式冷凍(れいとう)室が標準も、様々な形態と
レイアウト、温度が()()えられる小部屋(こべや)
ついているタイプも
収納性(しゅうのうせい) 大型化は進むけれど・・・
収納(しゅうのう)する大きさや量は
限られていた
食品の形態や使用状況(しようじょうきょう)に合せて、
(だな)やポケットの位置を変更(へんこう)可能
大量収納(しゅうのう)でも、ドアの()()めは軽々!
デザイン 形態 6ドアも定着し、
観音開きが主流に
6ドアの観音開きタイプが主流
ガラス(だな)が登場しお手入れもしやすく
多様なレイアウトや形態が選べる
外装(がいそう) 鋼板(こうはん)タイプが主流 ガラスタイプが多くなってきている
光沢(こうたく)ドア・(がら)・ストライプなど高級家具()みの質感

※上記に記載(きさい)した内容は各社冷蔵庫(れいぞうこ)の仕様や搭載(とうさい)機能の一例です。(すべ)ての冷蔵庫(れいぞうこ)該当(がいとう)しているわけではありません。

出典:一般社団法人 日本電機工業会 ウェブサイト 電気冷蔵庫 10年前機能比較表

最新の冷蔵庫(れいぞうこ)の省エネ性能をくわしく見る

冷蔵庫のヒミツ 冷蔵庫はなぜ冷える?

冷蔵庫(れいぞうこ)には、中と外を結ぶパイプが()(めぐ)らされています。このパイプの中を回っているガス(冷媒(れいばい))が、冷蔵庫(れいぞうこ)の中の空気の熱((あたた) かさ)をうばって、外に運んですてています。
冷媒(れいばい)冷蔵(れいぞう)庫の中と外をグルグル回りながら熱を運ぶことで、冷蔵庫(れいぞうこ)内の空気が冷えるのです。

冷蔵庫のしくみ模式図

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