ポイント1
カーボンニュートラルの言葉の意味は?
待たせたな、キミたち!
カーボンニュートラルのことで頭を悩ませているみたいだね!
ええっ?トウトツすぎない?ま、まあ、ちょうどよかった。カーボンニュートラルって聞いたところで、なんのことなのか考えていたところ。
簡単に言うと、地球温暖化を進めないための大切な目標なんだ。
うまくバランスをとることだよ。くわしく説明しよう!
カーボンニュートラルの言葉の意味
-
カーボン:
英語で「炭素」のことです。ここでは、主にCO2を指しています。
- ニュートラル:
英語で「バランスが取れている状態」のことです。
カーボンニュートラルとは、炭素のバランスが取れている状態のことです。でも、それって具体的にはどういうことなのでしょうか?
ポイント2
カーボンニュートラルとは?
参考:資源エネルギー庁 ウェブサイト 「カーボンニュートラル」って何ですか?(前編)~いつ、誰が実現するの?
カーボンニュートラルは、地球温暖化を防止するために
世界中で行われている取り組み
世界中の国々が参加した、「パリ協定」という約束では、世界の平均気温上昇を産業革命の前とくらべて1.5℃以下とすることを目標としました。この目標を達成するためには、21世紀後半までに大気中に排出されるCO2を、世界全体でゼロにする必要があるとされています。
「CO2が全体としてゼロ」とはどういうことだろう?
わたしたちの生活を支えているさまざまなエネルギーの多くは、石油や石炭などの化石燃料を燃やすことでつくられています。そして、化石燃料が燃えるときに、大量のCO2が発生しています。わたしたちの暮らしが便利なものになればなるほど、CO2が増えることになり、地球温暖化を加速させているのです。
「CO2のバランスを取る」とは、わたしたちの暮らしのために排出されるCO2の量と、森林などが吸収するCO2の量のバランスが取れて、ちょうど釣り合いがとれる状態です。これを「カーボンニュートラル」とよんでいます。
もっと知ろう
- 産業革命
簡単な道具を使ってものをつくっていた時代から、化石燃料を燃やして動く機械を使って、ものを大量につくる時代への変化のこと。約200年前に起こりました。 産業革命後、電気などのエネルギーをつくるためにたくさんの化石燃料が燃やされ、たくさんのCO2が排出されました。 地球温暖化を起こすと言われるCO2は、今も大量に排出されています。
- パリ協定(2015年採択、2016年発効)
2015年12月、フランスのパリで「主要 排出国を含むすべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組む」という国際的な約束がされました。この「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を 産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5 ℃に抑える努力を追求することを目的としています。
チェックポイント
カーボンニュートラルは、暮らしのために排出されるCO2の量と、森林などが吸収するCO2の量のバランスが取れている状態のこと。
ポイント3
どうやってカーボンニュートラルを実現するの?
参考:資源エネルギー庁 ウェブサイト 「カーボンニュートラル」って何ですか? / カーボンリサイクルについて
カーボンニュートラル実現のための取り組み
カーボンニュートラルの実現には、わたしたち一人ひとりの省エネの努力と、新しい技術の活用が必要です。
まず、化石燃料を使わない発電をしたり、使う電気をできるだけ少なくすることで、そもそも排出されるCO2をできるだけ減らすことが必要です。しかし、CO2の発生を減らすことが難しい分野があり、完全に排出をゼロにすることはできません。ゼロにはできないCO2の排出分を埋め合わせるために、CO2の「吸収」や「除去」をおこなうことが考えられています。
たとえば、光合成でCO2を吸収する植物を増やすことが考えられます。さらに、発生したCO2を回収して溜めたり、再利用したりする新しい技術の研究も進められています。
世界中の国がカーボンニュートラルを推進している

緑:2050年までのカーボンニュートラル表明国 青:2060年までのカーボンニュートラル表明国 赤:2070年までのカーボンニュートラル表明国
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2023」
近年、カーボンニュートラルの目標を約束する国々が増えています。2022年10月時点では、日本を含む150以上の国や地域が、カーボンニュートラルの実現を宣言しています。
まとめ
カーボンニュートラルは世界中で取り組まれている
CO2を減らす取り組み
これまで学んできたこと
- カーボンニュートラルは、CO2を出す量と減らす量のバランスを取ることです。
- 地球温暖化を防ぐため、世界中の国がカーボンニュートラルに取り組んでいます。
- 日本も2050年までのカーボンニュートラルをめざしています。
カーボンニュートラルって難しそうだけど、大切なことなんだね。
でも、2050年の話でしょう?まだまだ先のことじゃないかしら?
そんなことはないぞ、キミたち!
みんなにもたくさんできることがあるんだ。
カーボンニュートラルについて、さらに調査を進めたり、
できることを考えてみよう
カーボンニュートラルの実現のためにはどのような課題があるでしょうか。
友達と話し合ったり、インターネットや図書館で調べたりして、以下のようなことを考えてみましょう。
カーボンニュートラルをさらに調べよう
- カーボンニュートラルを実現するために、どのような事がおこなわれているでしょうか?
- 地球温暖化対策で、世界の国々が集まっておこなっている会議とはどんなものでしょうか?
- おうちでできるカーボンニュートラルの取り組みでは省エネ家電がキーポイントです。
家庭でもできる温暖化対策にはどんな方法があるのかな?
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