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地球温暖化(ちきゅうおんだんか)のしくみ

地球環境(ちきゅうかんきょう)に重大な影響(えいきょう)をもたらす地球温暖化(ちきゅうおんだんか)は、どんなしくみで起こるのでしょうか?

地球温暖化ってなんで起きるの? それはね、CO2などの温室効果ガスが、大きく関わっているんだ 

ポイント

  • 地球温暖化(ちきゅうおんだんか)はCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスが増えすぎて、宇宙(うちゅう)()げていくはずだった赤外線の多くが熱として大気にたまってしまい、再び戻ってきて地球の表面を(あたた)めることによって起きています。
  • CO2は火力発電所などで大量の石炭や石油といった化石燃料を燃やすときにいっぱい発生します。つまり電気をたくさん使うわたしたちの()らしと深く関係しています。

地球温暖化(ちきゅうおんだんか)はこうして起きる!

地球温暖化(ちきゅうおんだんか)は、宇宙(うちゅう)()げていくはずだった赤外線の多くが熱として大気にたまってしまい、再び戻ってきて地球の表面を(あたた)めることによって起きています。

イラスト:約200年前の地球 産業革命の頃のCO2の濃度は約278ppmでした。 現在の地球 CO2の濃度は2020年には413.2ppmとなっています。

参考:全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)ウェブサイト

深刻(しんこく)地球温暖化(ちきゅうおんだんか)。それはどんな仕組みで起きているのでしょうか。

たとえばみんながいつも勉強している教室が暑くなったら、(まど)を開けて(すず)しい風を入れますよね。もしその(まど)()めたままでいたらどうなりますか? たちまち教室の中は暑くなっていきますよね。じつは地球温暖化(ちきゅうおんだんか)もそれと同じような仕組みで起きているのです。地球の大気にはCO2(二酸化炭素)という「温室効果ガス」が(ふく)まれています。このCO2は熱を(のが)さない性質をもっていて、太陽からの(あたた)かい熱を適度に保つことで、地球の気温をちょうどいいものにしていました。もしこのCO2がなかったら太陽からの熱が全部()げてしまって地球は冷え切ってしまい、生き物が()らせなくなってしまいます。つまりCO2とは、みんなが夜()るときに()けている()布団(ぶとん)のような役目をしているのです。

ところが近年になって、このCO2が増えすぎて、宇宙(うちゅう)()げていくはずだった赤外線の多くが熱として大気にたまってしまい、再び戻ってきて地球の表面を(あたた)めているのです。たとえるならば、暑くて寝苦(ねぐる)しいのに、さらに()布団(ぶとん)()けているような状態が地球温暖化(ちきゅうおんだんか)なのですね。

イラスト

地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因といわれているCO2は、なぜ増えているの

下の図を見てください。これは温室ガス観測技術衛星「いぶき」が世界のCO2の分布を観測したものです。この約10年間でCO2が増えていることがよくわかります。では、なぜこんなにCO2が増え続けているのでしょうか。

●温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」が観測した世界のCO2濃度(のうど)分布

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」が観測した世界のCO2濃度の解説図

Copyright: JAXA/NIES/MOE

今から約200年前にわたしたち人間の()らしは大きく変わっていきました。簡単(かんたん)な道具を使ってものをつくっていた時代から、化石燃料を燃やして動く機械を使って、ものを大量につくる時代へと変わっていったのです。これを産業革命(かくめい)といいます。

その後電気をつくるために火力発電所などで、さらにたくさんの化石燃料が燃やされるようになりました。
今では、みんなが()らしている社会に電気は欠かせないものになっていますが、それは地球温暖化(ちきゅうおんだんか)を起こすといわれているCO2をたくさん出してしまう社会でもあるのです。

また、自然の森の木は光合成によってCO2吸収(きゅうしゅう)してくれるありがたい働きがありますが、世界では森林の多くの木が産業のために()(たお)されて森林が減っています。これもまた、CO2が増える原因になっているのです。

CO2を吸収してくれる森林が切り倒されて減っている! 電気をつくるために燃やされている化石燃料からたくさんのCO2が発生!

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